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■野口レポート

No.240 書き続けて20年になりました (平成28年9月)

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平成5年12月、親の代から続けてきたGSの廃業を決断しました。歳(48歳)からも転業するにはラストチャンスでした。
借金をしてGS跡地に賃貸マンションを建てると相続対策になるからと、以前から建築会社とお抱え税理士に提案されていました。
素人には相続など専門的なことはわかりません。素人側に寄り添い、専門家との間をコーディネートしてくれる人がいたならどんなにか心強いか、このような仕事を社会が求めてくる時代が必ずやってくる。これが自分の仕事だ! 直感的に感じました。
だが、壁に当たりました。士業でない自分がどこで報酬を頂戴できるのか? 冷静に見てみると、相続の時には必ず不動産が動くことに気付きました。そうだ!「不動産屋になればいい、不動産をベースに相続に特化すれば飯が食える」2年後の開業を目指し宅建試験に挑戦、相続も徹底的に勉強し、平成7年(50歳)不動産業を開業することができました。人生をかけた180度の転身でした。
「10年偉大なり 20年畏るべし 30年歴史なる」中国の格言です。野口レポートも書き続けて20年になりました。
ある資産情報誌に著名な女性税理士が、「子どものいない夫婦と遺言」をテーマにコラムを書いていました。しかし、法律と税務に終始し、素人にはわかりづらく、文面からは暖かさや思いやりが伝わってきません。自分だったらこう書くだろう、目線を下げて心を込め書いたのが野口レポート第1号(全財産を妻に渡したい)です。以来240号まで続けることができました。


この野口レポートですが、たった一度だけ挫折しそうになったことがありました。元気だった父親が急逝した時です。集中できず書けないのです。ここで止めてしまったら今まで続けてきたことが無意味になってしまいます。気力を振り絞り、やっとの思いで書いたのがNO、52号でした。
父親の突然の他界は色々な意味で多くの試練を与えてくれました。あの踏ん張りがなかったら、野口レポートも相続コーディネーターとしての今の自分もなかったかもしれません。
「感謝の気持ちと譲る心の大切さ」この言葉の意味を多くの人に知っていただきたい、楽しく読みながら相続の正しい知識を身につけていただきたい、相続を失敗し不幸になってしまう人を少しでも減らしたい、そんな想いで20年間書き続けてまいりました。
野口レポートは自分の生き様そのものです。あと10年「30年歴史なる」までは続けたいと思っています。
古稀を迎えましたが、気持ちと心はまだ青年です。相続で自分を必要としている人がいる限り、天からいただいた寿命がある限り、生涯現役で仕事を続け、世と人のお役に立ちたいと思います。
どうぞこれからもよろしくお願いします。

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