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■野口レポート

No.272 相続は専門家の選択できまる (令和元年5月)

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相続税には次の三つのパターンがあります。
(1)遺産が相続税基礎控除のなかに収まり相続税の課税されない人。
◎この層への対応⇒ 相続税の申告義務はありません。遺産分割には期限がありません。が、先送りすると相続人が枝分かれし、相続が複雑になる可能性があります。速やかに手続きすることが望ましいです。
◎対応する専門家⇒ 相続人確定と相続登記の司法書士。
(2)申告をすることで、小規模宅地や配偶者の税額軽減などの特例が受けられ相続税が課税されない人。 
◎この層への対応⇒ 自宅に同居しその敷地を相続し、申告期限までに引き続き住めば、その敷地330㎡までは80%評価減となります。正に相続税の大バーゲンです。また配偶者が相続する遺産の法定相続分もしくは1憶6000万円までは配偶者の税額軽減で課税なし、要件を満たし、これらの特例を使うことで相続税の課税はありません。
◎対応する専門家⇒ 相続人確定と相続登記の司法書士、特例の相続税申告をする税理士。
(3)遺産が多く特例を受けても相続税の納税が必要な人。
◎この層への対応⇒ 相続開始後10ケ月までに相続税の申告と現金一括納付が求められます。①遅くとも2ケ月以内に相続税の概算を出す。②土地の換金で納税資金を調達する場合は、売却土地の速やかな遺産分割、確定測量、土地売買契約の締結。


特に納税額が数億円単位の地主さんは、コーディネーターが、税理士、土地家屋調査士、司法書士、不動産業者をリードし、いかに10ケ月以内に相続税を現金一括納付させるかに全力を尽くします。
◎対応する専門家⇒ 相続コーディネーター、税理士、司法書士、土地家屋調査士、不動産業者、絶対条件として相続に精通した人でなければなりません。特に要となる税理士の選択は重要です。遺産分割の司会進行ができるか、減価要因を見逃さず適切な土地評価ができるか、税務調査に耐えられる申告ができるか、確定申告や法人決算が内科医なら、地主相続は外科手術のようなもの、資産税に特化した外科医が必要です。
次に重要なポストは土地家屋調査士です。期限内に土地を売却し納税資金を確保しなければなりません。相続での土地家屋調査士の役割は測量だけでなく、隣接地主からすみやかに境界確定や越境物解消の覚書のハンコをもらえるか、人間力が求められる仕事になります。
不動産業者もお客様の事情を理解し、単に価格だけでなく10ケ月の期限内に確実に残金決済ができる買主を選ぶことが大切です。
このように相続にかかわる専門家の選択は非常に重要です。一般人には、税理士、司法書士、弁護士など、士業と呼ばれる人の器量や人間力に差があることなど分かりません。
相続人に代わり、適切な専門家を選んで差し上げることも、相続コーディネーターの大事な役目です。
相続は相続人の人生すら変えてしまう責任の重い仕事です。何を知っているかでなく、誰を知っているかで決まります。そんな専門家に出会えるか、それはもう「運」の世界です。

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