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■野口レポート

No.266 20年後にまさかの再会 (平成30年11月)

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50歳で一念発起し、ガソリンスタンドから180度の転身をし、不動産業をベースに、相続に特化した仕事に就いて23年になります。
相続一筋ひたすら23年、今までに1000件近くの相続にかかわってきました。失敗した思い出深い相続案件もあります。
未知の世界に飛び込み、開業当時は不安と緊張の毎日でした。最初に相談を受けた相続案件です。父親が亡くなり(母親は他界)相続人は7人です。遺産は、自宅、アパート、預貯金です。相続人は互いに譲らず遺産分割はもめていました。
転業し最初のお客様です。前向きな気持ちで引き受けました。開業当時は専門家のネットワークも乏しく、実務の経験もありません。今まで学んできた机上の知識と相続人の幸せを願う心が支えでした。
今思えば無謀な受託でした。「感謝と譲る心」など通じません。頑張りましたが、遺産分割はまとまりませんでした。自分の手には負えないと、丁寧にお詫びしこの相続案件から手を引きました。
それから20年が経ち久々にご長男に会いました。20年も前の相続です。とっくにかたづいているものと思っていました。ところが未だに進展がなく未解決で、遺産も塩づけ状態とのことでした。
私も当時とは違います。今の自分ならできると確信し、20年前に挫折を味わった、この相続案件を再び引き受けることにしました。


当時は聞く耳を持たなかった相続人も、歳を重ね以前とは考えも変わり、自分達の代で解決したいという気持ちになっています。解決するにはラストチャンスと思いました。
ところが状況は20年前とは変わっていました。相続人の1人が亡くなり、1人娘が代襲相続人となります。娘は前婚の夫との間に2人、再婚の夫との間に1人、合計3人の子供がいます。
不幸にも交通事故で亡くなり、再代襲が生じ本来の相続人と合わせて9人に枝分かれし、80代と20代の相続人が混在しています。
長男が主な不動産を相続し、払える範囲の代償金を他の相続人に払うことで6人は合意しました。あとは3人の代襲者です。
会ってみると3人とも素直な子でした。今までの事情と経過を丁寧に説明しお願いしたところ、心を開いてくれました。代償金の3分の1ずつを受け取ることで承諾してくれました。
ここで新たな問題が生じました。相続人の1人(Aさん)が生活保護を受けています。代償金を受け取ったら保護を打ち切られてしまう可能性があります。Aさんは一時的な代償金を受け取るよりも、将来において安定した生活保護を受けることを望んでいます。
役所の担当部署に行き、正直に状況を話しアドバイスを受けました。受け取った代償金は受給してきた生活保護費の返還にあて、結果として従来通り保護を受けられることになりました。
一度挫折した最初の相続案件です。まさか20年後に再び引き受けるとは夢にも思いませんでした。無事に完了し相続人全員から「ありがとうございます」と感謝され感慨深いものがありました。

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