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■野口レポート

No.291 一刀流の極意 (令和2年12月)

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※こちらのレポートは過去のレポートのリニューアル版です。

「剣は心なり 素直な熱意こそ 大切なり」稽古に通っていた剣道場の標語です。私はこの言葉が大好きでした。
25歳で剣道を習いはじめ、続けていたら三段になっていました。剣道の精神や考え方は、自分の生き方や人生だけでなく、50歳で起した相続の仕事にも少なからず影響を与えてくれました。
人生は人との出逢い、師との出逢いで決まると申します。刃筋が通り真っすぐ下りた剣は相手の剣をはじき、肉を切らせて骨を切ります。「真っすぐ上げて、真っすぐ下ろす」師である道場の館長(小野派一刀流師範)から教えていただいた一刀流の極意です。 
中野八十二先生(元慶応大学剣道部師範)が道場を訪れてくれました。中山博道らとならび昭和の剣聖といわれた達人です。三段以上は特別に稽古をつけていただけます。当時二段の自分はかえすがえす残念でした。
「剣道とは何か」見ておきなさい。館長の言葉のあと弟子たちは総当たり、高段者の先輩たちが中野先生にまるで赤子のようです。剣先は相手の中心を一分も外さず霊気さえ感じます。
剣豪など文庫や映画の世界と思いきや、現実に目のあたりにした達人の衝撃は、いまでも目に焼き付いています。


どんな格下でも相手を尊重し、真剣勝負で応じられる姿にも感銘を受けました。小さな仕事でも全力で取り組むことの大切さは、中野先生の姿から学ばせていただきました。
昭和の剣道ブームのころ、地元の剣友会で小学生の指導をすることになりました。剣道は正しい面打ちができれば、ほかの技は自然と身につきます。ここは徹底し指導しました。
子どもたちの剣筋は素直で、剣道大会では相手に胴を抜かれたり、小手を打たれたり、試合ではなかなか勝てません。「なんでうちの剣友会は勝てないの?」内心お母さんたちは不満です。これでいい、これでいいのです、もう少し我慢と説得します。
小手先の技を教えれば試合では勝てますが、いずれ行き詰まります。「大きく振りかぶり、真っすぐ打ちこむ」は原点です。主宰している相続野口塾もこの精神を20年間つらぬいてきました。
正しい剣筋を身につけた子どもたちはメキメキと頭角をあらわし、剣道大会では上位を占めるほどになりました。教え子たちは揃って地元の中学校に入学し剣道部に入りました。
玉川中学校剣道部が川崎を征するのに時間はかかりませんでした。学校の廊下には笑顔で優勝旗をかこんでいる当時の子どもたちの写真が飾ってあります。
教え子たちは剣道を通し成長し、社会に出てからも立派に活躍しています。「真っすぐ上げて、真っすぐ下ろす」一刀流の極意は全てに通じる極意でもあります。

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