■野口レポート
No.287 驕りは蟻の一穴 (令和2年8月)
※こちらのレポートは過去のレポートのリニューアル版です。
謙虚さがなくなる14の兆候
○ 時間に遅れがちになる
○ 約束を自分の方から破りだす
○ 挨拶が雑になりだす
○ 他人の批判や会社の批判が多くなる
○ すぐに怒りだす(寛容さがなくなる)
○ 他人の話を上調子で聞き流す
○ 仕事に自信が出て来て、勉強をしなくなる
○ 物事への対応が緩慢になる
○ 何事も理論で解決しようとする
○ 打算的になりだす(損得勘定が先になる)
○ 自分が偉く思えて、他人がバカに見えてくる
○ 立場の弱い人に対して、強くものを言いがちになる
○ 言い訳が多くなる
○ 「ありがとう」という言葉が少なくなる(感謝の気持ちがなくなる)
◎北九州で素心塾を主宰されている池田繁美塾長の「謙虚さがなくなる14の兆候」です。実に的を射ている14項目です。私は机の正面に貼り、いつも自分をチェックしています。
相続の仕事は士業(先生と呼ばれる職業)と接する機会が多くありまます。資格に人格を具えた素晴らしい先生もいます。が、「傲慢や我がまま」をプライドだと取り違えている先生もいます。
プライドとはそんな薄いものではありません。苦労を正しく消化し、今まで得てきた知識や経験を、お客様の幸せのために使うことのできる「崇高な精神」です。
謙虚さがなくなる兆候は驕りが生まれる前ぶれです。不祥事が発覚する度に、深々と頭を下げる企業のトップや幹部役員、売上は減少、株価は下落、時には命とりにもなります。
いつもシワ寄せを受けるのは、会社のために一所懸命に働いてきた一般社員やその家族です。利益を優先し、お客様や社会への責任を忘れてしまったトップや幹部の驕りの結果です。
驕りは気がつかないうちに偲び寄ってきます。立場が高いほど資産があるほど、他人は何も言ってはくれません。驕りは自分で気づくしかありません。
いくら立場が高くとも、お金持ちでも、時間に遅れる人、いつも損得を計算してうごく人、不満や悪口や文句ばかり言っている人、感謝できない人はそこまでです。
「謙虚さがなくなる兆候」は驕りの前兆です。堅固な堤防も「蟻の一穴」で破れてしまいます。驕りは蟻の一穴です。企業や資産家もトップや相続人の驕りで崩壊します。
驕りを防ぐには自分を下座に置いてみることです。
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