■野口レポート

小学生のころ、となり村の田んぼのなかに映画館ができました。その名も“平間中央映画劇場”ほとんど娯楽施設のない時代、映画は最高の娯楽でした。
お年玉で正月映画を見にいくことは、子どもたちにとって最高の楽しみです。なかでも嵐寛寿郎主演の“鞍馬天狗”は人気がありました。ピンチの時に、白馬にまたがり駆けつける、正義の味方に子どもや大人までもが夢中で拍手です。
税理士や弁護士などは資格です。しかし、資格と人格が一致するとは限りません。この先生は本当に相続を知っているのか、お客様のことを考えているのか、疑問を感じることも少なくありません。相続ビジネスはお金や税金や法律だけでなく、相談者の痛みを共有し、相手の幸せを心から考えられる人間力が必要です。
相続や財産を扱う職業は、お客様の人生さえ変えてしまうほど責任の重い仕事です。最も必要なのが人間力と倫理観です。資格と人格は車の両輪のようなもの、両方を備えていなければ良い仕事はできません。人格の伴わない資格は人を不幸にしてしまいます。
野口塾相続専科を立ち上げ4年が過ぎました。塾生は17名ほどで、不動産業・税理士・司法書士・行政書士・不動産鑑定士・土地家屋調査士・一級建築士・FPなどです。良きところを認め合い相続の幅広い知識と実務を学んでいます。


この塾のもうひとつの目的は人間力を高める人間道場としての役割です。塾長の意をくんで塾生同士も切磋琢磨し、互いに心を磨き精進をかさね着実に進化しています。
そのなかにCFPで不動産コンサルタントの中條　尚さんがいます。入門しメキメキ頭角を表したお弟子さんの一人です。勉強を常に怠らず、ハガキ道やトイレ掃除を通し心の修行も欠かしません。すでに神奈川の不動産業者では相続で右に出る人はいません。
彼との出会いは、高田馬場での第1期:相続アドバイザー養成講座でした。講師の話を目を輝かせ食い入るように聴いていました。講義が終わると毎回必ず質問です。
何となく気になる一人でした。それから6年、一歩一歩をつみかさね、今では相続アドバイザー養成講座の講師を努めるほどになりました。
彼が役員をやっている小田原のホリホームさんが、小田原相続サポートセンターを設立しました。併設したセミナールームで、早朝勉強会を立ち上げ、これまで得てきた相続の知識やノウハウ、譲る心の大切さを地域の方々に伝えてくれています。正に、野口塾 小田原分校です。
たとえ名はなくとも、この野口塾を資格と人格(人間力)を備えた日本一の相続実務家集団として美しく咲かせることが私の夢です。塾生の皆様と一緒に精進をつみかさね、相続で悩んでいる人、困っている人がいたならば、すぐ駆けつけ解決のお手伝いをする、正義の味方“鞍馬天狗”を目指し頑張ってまいります。